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システムコーチング導入時の苦労と変化 〜【中編】今、なぜ「組織内チームコーチ™️」が必要なのか?〜

システムコーチング導入時の苦労と変化
〜【中編】今、なぜ「組織内チームコーチ™️」が必要なのか?〜

「組織内チームコーチの実践事例紹介オンラインイベントレポート」
〜今、なぜ「組織内チームコーチ」が必要なのか?〜シリーズ

【前編】 システムコーチングとの出会い 
【中編】 システムコーチング導入時の苦労と変化(今この記事を読んでいます)
【後編】 組織内チームコーチだからできること
【Q&A】 自組織へのシステムコーチング導入に向けたQ&A

CRR Global Japan では5月14日(金)、「〜今、なぜ『組織内チームコーチ』(*)が必要なのか?〜 組織内チームコーチを育成し、ミドルマネジメントが自走する組織を創る」というオンラインイベントを開催しました。

現在、急激な社会変化の中、組織の変革が急務となっています。トップは高い志を持ちながらもそのメッセージが伝わりきらず、ミドルマネージャーは目の前の成果を上げることに追われ、本来注力すべき本質的な課題に取り組むエネルギーが残っていないという話を聞きます。その結果、チーム・組織の活力が停滞し、目指している成果が得られないケースが散見されます。こうした課題を乗り越え、組織全体が成長していくための鍵は、ミドルマネージャーをサポートする「組織内チームコーチ」の存在にあると弊社では考えています。

今回のイベントでは、システムコーチング®の資格(ORSCC)を持ち、組織内チームコーチとして活動しているMSD株式会社の戸村玲子さんとSansan株式会社の三橋新さんをゲストにお迎えし、弊社の島崎湖と原田直和が話を伺いました。【中編】はシステムコーチとして、どんな思いを持って組織の中に入っていったのか。また、現場での苦労をどう乗り越えてきたのかなどを聞いていきます。

(*)「チームが組織全体のために機能していくよう支援する存在」と定義しています。チーム内で人間関係の対立が起きた時には中立的な立場で仲裁や解決のサポートをしたり、チーム全体で起きている問題を発見し、指摘するなどの役割を担っています。


――システムコーチとして、どんな思いを持って組織の中に入っていったのですか? 現場ではどのような苦労があり、その苦労をどう乗り越えてきたのか聞かせていただけますか?

社内でシステムコーチングをすることに「エッジ」があった

戸村さん:私の場合は「アジャイル組織」という、まさにピタッと合致するタイミングが来たので、私はこのために資格を取ったのだと思うぐらい、うまく波に乗れました。ただその前を考えると、苦労というよりは、自分の中に社内でシステムコーチングをすることに対する、いわゆる「エッジ(*)」という抵抗感がありました。

そこには2つ理由があって。1つはこのシステムコーチングは目に見えないものを扱うので、なかなかエビデンスは示しにくいですし、論理的ではないと思われるのではないかという不安がありました。だから気をつけたのは、いきなりコーチングの言葉を出すよりは、「チームビルディング」とか、もしくは「ダイバーシティ&インクルージョン」など会社の戦略に結びつけることをまずは大事にしました。

もう一つ、私の心のハードルになっていたのは、社内だから失敗できないという気持ちです。完璧なセッションをやらなければいけないというプレッシャーもありました。しかし、「そもそも何のためにやるのか?」というところから入っていくと、「意外と皆さん、話すのが好きなのだな」とか、思っていた以上に積極的に取り組んでくれるというのがつかめてきて。自分でも自信を持って進められるし、そういう抵抗感を乗り越えた部分がありました。

(*)心理的抵抗、障害。アーノルド・ミンデル博士の提唱する考え方。システムコーチングではミンデル博士より許可を頂いて、このモデルを取り入れています。

一番の苦労は、会社の文化とフィットしなかったこと

三橋さん:社内で個人コーチングとチームコーチングをしていますが、個人コーチングの始まりは、例えるならば、靴のない島に入って、靴を売るような感じでした。組織の中で全く文化のないことをやって行くのに一番大事だと思うのは、体験して理解してくれる人を増やすことかなと思います。当時はまだ100人ぐらいの規模の会社だったんですが。まずはどんな形でもいいので全員にコーチングを体験してもらって、味わってもらうのを一番大事にしました。

「ちょっとコーチング体験してみない?」と言ってランチに会議室へ呼んだり、ある部門の部長さんに掛け合って、その部門の何人かに一定期間コーチングして変化を見ていくという、草の根で進めていったというのが僕のやり方でした。

一番の苦労は、最初はコーチングが会社の文化とフィットしなかったことです。多くの会社もそうだと思うのですが、会社が一番求めるものは事業成長ですよね。検証して、何かをできるようにするというよりも、事業に向き合うことが成長の手段であるという考え方だったので、コーチングをするという文脈が全くありませんでした。その文化の違いがすごく分かり合えない感じがして、苦しさがありましたね。「これがいいんだよ」って言っても体験してもらえない限りはうまく伝わらないところが苦しかったです。

システムコーチングの文脈でも同じようなことがあって。システムコーチングをやりたいと言った時に、結構力のある人から「リスクだからやらない」って言われたんです。想像するに、システムコーチングは、人やチームの本音が明らかになっていく、声なき声がどんどん出ていって、現状が分かってくというツールだと思っていて。その人は事業推進のためにチームを思い通りに動かしたいという気持ちがあって、そこでいろいろな声が出てきてしまうと処理ができず、事業成長の足かせになると考えたのではないかと思います。

僕はその時すごいショックで、会社を辞めようかと思いました。結果、辞めずにいますけれども。文化や推進する役職者の考え方によって、困難はあると思います。

――個人コーチングもシステムコーチングも、組織にすっと入るわけではないというのは聞こえてきますが、潮目が変わったのは、どのあたりから何が起きたのですか?

個人コーチングの潮目は、社員の半分位が受けた時
システムコーチングは経験者が昇格してじわじわと広がる

三橋さん:個人コーチングで言うと、140人位の企業規模の時に70人位コーチングした後にバズッた感じがあって。それこそ社員とエレベーターで一緒になると「コーチングをしてください」と言われました。現場でも体験者が増えて、その方たちが本当に良いものだと思ってもらえた時に潮目が変わりました。

システムコーチングについては、初めの頃は新しいものをまずは触ってみたいという人たちがやってくれたりするんですよね。「何だかわからないけれども、まずはやってみよう」と言ってくれるマネージャーがいたりして。そういう形で最初は広がっていきました。それが2~3年の流れになっていくと、その時にメンバーとして経験した人が昇格して自分のチームを持って、自分のチームにやってみるという。そういう広がりが出てくる感じがありました。なので「このタイミングで潮目が変わった」というよりも、延長線上でじわじわと広がってきているという感じがチーム向けではしています。

――戸村さんはいかがですか?

気持ちを話す機会を持つことで距離感がぐっと縮まった

戸村さん:去年の1月からアジャイル組織が発足して、それから間もなくのタイミングでアジャイル組織の中でもリーダーのみなさんを集めた2日間のセッションを行いました。その時は関係性構築と、アジャイルで重要なあるトピックをテーマにみんなで話し合うという2つの目的を置きました。それが非常にうまくいって、大変評判が良く、他の組織でも実施しようということになりました。

参加した皆さんが異口同音に言っていたのは、普段仕事の話をしているので、前編の「3つの現実レベル」でいうと、一番上の「合意的現実」の話しかしていなかったよねと。実はみんなすごく困っていたのに助けていなかったとか、気持ちを話す機会がなかったとか。

このシステムコーチングのツールを使って色々な対話をするのですが、それによって皆さんの距離感がぐっと縮まったという話が出ていました。本当に良いタイミングで、しかも適切なメンバーでできたというのがすごく大きかったと思います

【後編】は、システムコーチが社内にいるのがなぜ良いかという点について掘り下げていきます。

(ORSCCのライター:大八木智子)


組織内チームコーチ™️だからできること
〜【後編】今、なぜ「組織内チームコーチ™️」が必要なのか?〜



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