「アジャイル」な組織運営とORSC®の親和性

「アジャイル」な組織運営とORSC®の親和性

世の中の「アジャイルムーブメント」

ITの分野の中で、海外では特にウォーターフォール型からアジャイル型に開発手法が移行してきていると言われて久しいですが、日本ではまだまだ浸透しているとは言えません。同時に”アジャイルコーチ””スクラムマスター”という職種が出始めて来ているのも事実です。海外のCRR Globalが提供するORSC®プログラムではアジャイルコーチが全参加者の3分の1を占める程になっています。

アジャイル開発の領域とORSCの文脈は非常に相性がよく、現在CRR Globalのホームページでも次のように紹介されています。

ORSC™ and Agile
The Synergies between ORSC™ and Agile Coaching.

〜記事抜粋〜
チームへのコーチングは、スクラムマスターが日常的に行っていることですが、私はさらに別の視点を求めていました。また、組織としてのコーチングは、アジャイルの変革を次のレベルに進めることができると感じました。
https://crrglobal.com/about/orsc-and-agile/

なお、この記事を寄稿したZuzana(Zuzi) SochovaはORSCのトレーニングを受けたアジャイルコーチです。

アジャイル開発という手法は、ITの開発手法に留まらず、最近はアジャイル型組織として、数多くの組織でも新たな組織形態として広がりを見せつつあります。その中でも、「ゆめみ」というアジャイル型組織を目指すIT企業への取り組みをご紹介したいと思います。(先方の同意をもって掲載します。)そして更に組織内コーチと外部コーチがコラボレーションをして、「コーチングチーム」として協働しているという部分がユニークなところです。

ゆめみの「コーチングチーム」

2018年〜2019年、ゆめみはいち早く「Teal組織」(フレデリック・ラルー)の監修をされた嘉村賢州さんを外部アドバイザーとして迎え、組織改革の仕組みや制度の醸成に取り組んでいました。2018年に「アジャイル組織宣言」を行い、様々なユニークな制度を導入しています。コロナ禍でも早々に組織をフルリモート化し、オンラインの環境の中で組織を活性化させることに取り組んでいます。

その後、ゆめみの中でプロコーチの資格を持ち、副業としてコーチングをしている人が中心となり「対話委員会」や「コーチングチーム」を発足させました。少しずつパーソナルコーチングに興味を持つ人が現れ始め、その感想を社内でシェアするなど影響の輪が広がりつつありました。

同時に、システムコーチング®への要請も受けはじめ、その頃からコーチングチームに社内のメンバーも増えていきました。システムコーチであれば常識である倫理規定として同じコーチがパーソナルコーチングとシステムコーチングを同時に行うことはありません。そのため、要請のあったチームのシステムコーチング®を、社内のコーチが受けられないというケースも出てきました。そんな理由もあり、外部のプロのシステムコーチへの依頼という流れに至りました。

前提として、「ゆめみ」には外部の人の知見も積極的に取り入れられるように「外部コラボレーター」という制度があります。それにより、外部コラボレーターも巻き込みチームを結成できたという経緯があります。以下が現段階での「コーチングチーム」メンバーです。

上中:【ゆめみ】柴田純治(パーソナルコーチ(CPCC)&システムコーチ(ORSCプロフェッショナル実践コース中))
左下:【ゆめみ】静高志(システムコーチ応用コース修了)
右下:【ゆめみ】栄前田勝太郎(パーソナルコーチング応用コース修了)
左上:【Sansan/CRR Global Japan】三橋新(パーソナルコーチ(CPCC)&システムコーチ(ORSCC))
右上:【CRR Global Japan】土屋志帆(パーソナルコーチ(CPCC)&システムコーチ(ORSCC))

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