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多くの人たちにとって、自分に次いで近い存在である「家族」や「パートナー」。

非常に身近な存在であると同時に、だからこそ、特別な問題や難しさを感じている人も多いのではないでしょうか。

社会人3年目の「ゆいぽん」がファカルティ(CRRグローバルジャパンのシステムコーチ)に素朴な疑問をぶつけるというシリーズ企画。4回目は、この関係性に特別な情熱を持ち、たくさんの「家族というチームづくり」に携わってきた「しほ」こと土屋 志帆さんです。

その物語は、自身の家族の関係性が「ガタンと崩れ」、人生の底を経験したことから始まりました。

「2人ではどうにもならなくなった対話の間に入ってくれる人がいる」ことの可能性を、当事者としてもコーチとしても痛感しているしほさんは、どのようにどん底から這い上がり、今何を感じているのでしょうか。

今回もゆいぽんが、まっすぐその世界を掘り起こしていきます。

家族の変化の時に入っていく

―― 自己紹介をお願いします。

しほ:CRRグローバルジャパンでプロフェッショナル実践コースという資格コースのファカルティをしています。自主運営でやってる変わった組織なので、(運営に関わる)いろんな役割をしながら、株式会社Co-leadersという自分の会社でパーソナルコーチング・システムコーチングも提供しています。

そして今中2の息子が1人おります。かあちゃんです(笑)。

―― (笑)

しほさん、システムコーチングって何ですか?簡単に教えてください。

しほ:そうね。2人以上の人がいたら、その間に関係性があるじゃないですか。
いい時もあれば、ピリッとしたときもあるし、遠い関係性もある。
この関係性に対してコーチングしていくのが、システムコーチング

たとえば、カップルがお付き合いするときの関係性と10年後の関係性って、温度感が違うみたいなところあるじゃないですか。この関係性っていうものは、刻一刻と変化していくんですよね。

なので、「今どんな状態で、どうなろうとしているんだろうね」っていう、そこをコーチが引っ張るわけでもなく、その人たちの中にありたい関係性っていうのがあって、そこに向かっていくサポートをしている。そんな感じ?

―― なるほど。しほさんはどういうシステムを見るんですか?

しほ:いろんなシステムがあるんだけど、私は家族とか夫婦システムっていうものに(関わりたいという)熱があってね、よく関わらせてもらいます。

たとえば、結婚をする時とか、新しく子供が生まれた時とか、家を買うとか、どっちかが転職するとかね。なんか、こう揺らぎがあるわけですよ。そういう時って。 

関係性の変化とか、大きな役割が変わっていく時とか、今までと同じではいられないみたいな中で結構ガタガタするとかね。

コーチングとしては、そういう変化の時に入らせていただくことは多いかな。企業組織とかでも、新しくチームを結成して、ここから新規事業作っていくみたいなフェーズだったりとかね。

痛みにずっと蓋をしてきた

―― 家族とか夫婦関係に熱があるということですが、そこを一番のメインに扱ってる方ってあまり多くない印象なんですが。なんでそこに熱があるんですか?

しほ:そこについては、私の人生のところから話さなくてはなのですが・・・。

私が1回目の結婚をしたのは20代で、
実は子供をすぐ身ごもって、その半年後に離婚をするっていう経験をしました。

そうやって、いきなり家族になれなかったっていう、
ガタンって崩れたところから、けっこういろんな物語が始まっていて

企業に勤めていたので産休育休を取ったんですが、復帰と離婚のタイミングが重なって、シングルマザーになるのとほぼ同時に職場に戻りました。

―― それこそさっき言ってくれた、変化が起きるとガタつくというような・・。

しほ:いやもう、変化どころじゃないよね。
まず、女性にとって初めての出産って、人生にとって体の大ごとで。

―― そうですよね、うん。

しほ:自分の体の中が10か月かけておっきくなって、赤ちゃんが出てきて、ボロボロになるのね。自分で歩けなくなるみたいな状態。

そこから毎日おっぱいあげてオムツ変えてっていう日常になるって、なんか全部ひっくり返るぐらいの生活の変化で。その中で、私はパートナーシップも崩れていった

また産休中って人に触れないので、すごいうつうつした気持ちが自分の中にこもっちゃって。

産後の世界みたいなのはなんとなく前からイメージ湧いてたとして、その中で自分のパートナーとの離婚の話が進むとか・・なんか、そこがなくなったこの先の人生って・・みたいな。

ガタガタガタといろんなものが崩れて、何も見えなくなってた

でもとにかく子供産まれたし、生きなきゃ、働かなきゃ、目の前の子供の命をこう毎日生かさなきゃみたいな。なんか、そういうところにいた。

自分の中に心の痛みみたいなのはあるけれども、とりあえず生きなきゃっていうところで生きてたんですね。

「大丈夫です、大丈夫です。皆さん、特にお気になさらず」
みたいな感じで。

会社でもあまり打ち明けなくて、「ま、その痛い気持ちとかも仕事してれば忘れられる」みたいな。また子供と対峙してるときには、そこに全力投球できれば、なんかよし!みたいな形で。

自分の痛みみたいなものは、あまり感じないようにずっと蓋をしてきてたなって思います。

もうここにいるのやめよう

でもその後、子供が2・3歳になったぐらいかな。 パーソナルのコーチングというものに出会って。

それを学んでいく中で、その蓋をしてたものをググっと前に持ってくるワークがあったんですね。見たくないものを見つめるっていう。

自分が「お先真っ暗だ」って思った時ってどんな感じ?っていうのを、体感覚としてやったんですけど――。

お座りをして体をちっちゃくして、 なんか下に突っ伏してるような。
そういう姿勢をして、ぎゅうってちっちゃくなっている自分を味わってたんです。

「あぁ・・・そう、そんな感じ」って。

暗闇の中にいて、真っ暗で何も見えなくて。

「もう誰にも見られたくない」

そういう体感覚を味わってた時に・・・なんか不思議なんですけど、 ずっと味わってるとふとね、お腹の奥の方から声が聞こえた感じがして。

ママ、苦しいよ」って。

その豆粒みたいなのがね、言ってきたんですよ。

私は「え、何その声」って思って。

子供の声だなって気づいて、 体を解いたんですね。
「あ、私がずっとこうやってぎゅって下向いて真っ暗にしてたら、息できなくて苦しいんだ」って

そしたらね、
もうここにいるのやめよう」って思えた瞬間があって。

体の中で子供が教えてくれたっていう、そういう体験をして。

なんかこう、痛みを味わいにいったら、底をついたっていう体験をできた。「底があった!」みたいな。

当時は産後鬱みたいな感じだったのかもしれないけど、そう診断されても母親休めないし。だから痛みを感じないふりをして生きてたんだけど。

―― うん、うん、

しほ:怖いけど、(痛みを)味わってみたら、底があって抜けれたみたいな体験だった。

―― いや、でもそのね、触らないようにした痛みの部分をこうぐっと目の前に持ってくるって、すごい勇気のいることだなと思いますし。

しほ:うん。えぐいなって思ったよ。コーチングってえぐいなって思った。

―― やっぱり自分の痛みってなるべく触れたくないし。私もある人に「それ痛みだよね」みたいに言われた時、「 触らないでください!」って拒否反応を示したことがあるくらい。

しほ:うん、うん。そう、それが普通だと思う。

―― だって痛みって底なし沼のイメージがあるんで。

しほ:いや、そうだよね、怖いよね。

―― その世界に浸ったら、現実世界に帰ってこれないんじゃないかっていう中で、底まで味わい尽くしたって・・・。またそっから上がったっていうのって・・・衝撃だな。そんなことってあるのって・・・。

しほ:あるのって思うよね。

いや、私もそうなろうと思ってやったっていうよりは、もうなんかそういう時が来たみたいな感じで。そのコーチングを学ぶプログラムの中のワークの1つが「底だった」みたいな感じで。

もちろん、このテーマは扱わないっていう選択もできたのかもしれないんだけど。たぶん今までずっとそれを扱ってこなかったことを知ってるから、今なんだなっていうことが分かったんだと思うんだよね。

痛みは願いの裏返し

―― そして今、クライアントさんの痛みを扱っていく側に立ってる。

しほ:うん、うん。ほんとに私は、それを体験できたことが人生の学びだったなっていう風に思ってて。「痛みは願いの裏返しなんだな」って思ったんだよね。どうでもいいことにはそんな反応しないからさ。

声にも出せないぐらいの感覚って、ものすごい強いエネルギーとしてあって。それはその人が大事にしたい価値観だったりとか想いだったりっていうところと繋がってるから

そう思ったら痛みがね、悪いものとかダメなものとか隠すものではなくて、なんかほんとにこう「宝物だな」っていう風に思うようになったんだよね。

―― ・・・。

しほ:絶句?

―― 絶句(笑)。

しほ:いや、でもね、ほんと世の中には痛みをないものにしてる人はいっぱいいるし、 (昔の自分のように)シングルマザーの痛みとか、声を出す場所すらないってことっていっぱいあるなって思って。

でも、怖いかもしれないけど、受け止める場があって、ちゃんと味わったら抜けられるよっていうことをなんか私は知ってしまったので。やる必要があるなって思ったっていう、そこがスタートになってるんだよね。

―― 「痛みの裏側に願いがある」っていうところなんですけど、 味わい尽くした痛みの裏のしほさんの願いって、ひっくり返ったら、そこにどんな思いがあったのかなっていうのも聞きたいな。

しほ:・・・・あぁ。

・・・なんかそれ聞かれたら泣いちゃいそうになるんだけど・・。

うーん・・・・

でもやっぱり、一番身近な関係性の人を大事にしたかったんだよね。

なんか、「大事にする」ってどういうことなのかわかってなかったけど。

いろんな関係あるし、人生に出会う人の数っていっぱいあるし、いろんな繋がりの濃さはあるんだけど。

家族になるっていう、ここの距離感っていうのは、誰にとってもかもしれないけど、やっぱり強いし、すごく影響を受けるし。

だからこそ難しいんだけど。でも、本当は1番大事にしたい人なんだよねっていう願いが・・・。

あ、なんでこんなに泣いて・・すみませんウェビナーなのに(汗)

―― しほさんの願いのコアなんですよね。

すごく近い関係性だけど、ほんとはそこをみんな大事にしたいはずで、でもうまくいかないことも多いのを知っているっていう。そこを今こうやってオープンにしてくれた気がして。

なかなか自分の心の中の扉の奥の奥まで開けることって、そんなに多くないじゃないですか。こうやって今ここで話してくれたことに、まずはありがとうって思います。

しほ:いやー、なんか核心を聞いてくれてありがとうって感じだよ。私も泣くなんて思ってなかったし、びっくりしたもん。初めてした話ではないんだけど、改めて直球でそれこそ聞いてもらって、グッときた感じ。

不都合な声にこそ、本当の声がある

―― さっき、「痛みは宝物なんだよね」ってぱっと明るい笑顔で言ってるのを聞いて、それこそ「信じられない」みたいな気持ちでいたんですけど。でも、今のこの話を聞いて思ったのは・・・

しほ:うん?

―― 簡単に手に入らないじゃないですか。宝物ってこう、小説のストーリーとかでも壮絶な冒険とか困難があって、 やっと最後にたどり着いて・・・。

しほ:あー、そうだね!いや、ほんとそう、ほんとそう。
渦中の時にそんな「宝物」なんて綺麗なこと言えた状態じゃないし、「そんなとんでもない、やりたくてこんな経験してないよ!」みたいな状態なわけで。
そう(宝物と)思えるのに10年以上かかってるからね。

CTI(コーチ養成機関)のリーダーシップっていうプログラムがあるんだけど、それに行く決断も2-3年ずっとできなくって。1週間ぐらいの合宿型研修を年4回、10か月ぐらいかけてやるものなんだけど。
「そんなの絶対無理だよ」って思ってたし、お金のことと、会社員だったから「そんな休めないでしょ」みたいな。子供をどうすんのその間、みたいないろんなエクスキューズがあって、ずっと行かないっていうか、見ないふりをしてたみたいな時があったんだけど。

なんかそういうのとかも1個ずつ、自分の中のそれこそ小さな声っていうのが聞こえてきちゃうんだよね。

―― あれ、あの豆粒みたいな――

しほ:そう、そうなの。「プロコーチになるの?」みたいな声もさ、最初豆粒なわけですよね。「無理に決まってんでしょ」みたいな声だったりとか、「会社やりながらどうやって行くの?」とか、本当に小さな声がいっぱいあって。
でもなんか聞かないふりがもうできなくなっちゃってきてたんだよね。ちっちゃいはずなんだけど、だんだん大きくなってくるわけ。この声が。

だから、なんかね、そういうの(できないという声)をこう一個ずつひっくり返していく人生みたいな感じになった。

―― ひっくり返していくんだ。

しほ:そうだね。タイミングが来た時に、そのプログラムにも行くっていうことを決めたり。そういうことが積み重なっていって、そこで出会ったパートナーと私は再婚をしたんだけど。

まさかそんなところでパートナーに出会うなんて思っていないわけで。「再婚はリスクです」っていうメインストリームがあって、私にとっては本当にあり得ない選択肢の1つで。だって1回失敗してるからみたいな。もう2度と失敗はできないからっていう。

―― もう2度と失敗はできないから。

しほ:「えぇ、だって子供がいますからね、大事ですからね」みたいな、基本はシャッターが閉まってる状態だったわけです。だからそれ(再婚しようという声)はすごくちっちゃい声で。それもなんかほんとにだんだんだんだんこう真ん中にやってくるっていうかね。

―― 小さな声がメインストリームになる。それこそひっくり返る・・・。

しほ:うん、ひっくり返る。ほんとそういう感じかな。なんか不都合なんだよ。このちっちゃい声っていうのは、なんかすごい不都合で。「いややめて」っていうか。

でも、そこにこそほんとの声があったりするなっていうことも、身をもって体験してるっていうか。なんかそういうものにこう向き合っていく人生になったのかな。

―― 不都合なことにほんとの声があるっていうこと?

しほ:あ、そうそうそう。うん。小さな声は不都合なことが多いけど、自分にとっての本当の声の場合が結構あるって感じかな。

信じてみても、いいかもしれない。

―― リーダーシッププログラムでの10ヶ月はどんな体験だったんですか。

しほ:えっとね・・・私のそれまでの人生は、人を遮断して、肩肘張って生きてたってことに気が付いた。「シングルマザーですけど、稼いで子供の面倒も見なきゃ」みたいな。なんていうの、ちょっと鼻息荒い感じで、「あの忙しいんです!」みたいな感じで生きてる人だったなっていうことに・・・。

―― すごい!イメージとしては、後ろに子供を負ぶって、(右腕に)会社のカバンとパソコン持って、こっち(左腕)には買い物袋よ!みたいな。

しほ:ははは、やばいよ・・・。

―― 「全部抱えてんだから!」って。

しほ:なんかそうやって私は生きてたんだなって。誰のことも信じないで生きてたんだなっていうことに気が付いて

そのプログラムの中で学んだことは、本当のリーダーは1人で頑張るんじゃなくて、誰かと一緒に手をつないで、一緒に見ていける景色を作り出していくんだっていう。

そこで、「私は再婚はリスクだとか言ってたけど、 この人信じてみてもいいかもしれない」って変わったんだ。

私と全然違うタイプの旦那さんで、「とりあえず結婚する?」っていうのがプロポーズの言葉だったのね。
「え、自分の言ってることわかってんの?」って、私はその時返しちゃったんですけど。そのくらい自分にはない視点っていうか、「はあ?」って思って。

でも、ちょっと馬鹿らしくなって。何を私はこんな生真面目に守って、気を張って生きているんだろうって。「ああ、なんかそれあり?」みたいに開いたっていうか、ちょっとこう緊張感が溶けちゃうみたいな。

―― なんか遊びができた感じ?

しほ:ああ、そうそうそう、うん。 なんかね、スペースがぐわんと広がって、自分の中だけで頑張るっていう世界が、誰かと一緒に生きるっていうのは、それがぐわんと広がる。

「何、こんな世界があるの」みたいな。その辺から 私は「関係性」の世界への扉が開いていったんだよね。その頃に初めてこのシステムコーチングの基礎コースを受けて。

2次元が3次元になるみたいな、そんなインパクトだった。

―― なんかもう1枚あるみたいな、もう1扉ある!みたいなこと

しほ:そう!だって、パーソナルコーチングだけで結構な山越えてきた感あるからさ。もう「ふぅ!」みたいな感じなわけ。すごい頑張って勉強したし、トレーニングも受けたし、もういいっしょって思ってたから「えー、もう1回扉あんの!?」みたいな。なんかそれも不都合な声だよね。

今ここに自分がいる理由

―― もう1つ扉を開けて、システムコーチとなった今、どんな景色が見えてるんですか。

しほ:どんな景色?うん・・・なんか自分の人生がね、そのクラッシュした時からぐるりと回って、「ああ、だから私はここにいるんだ」ってリンクしたんだよね。

この離婚の経験と痛みっていうとこと、家族を1回なくしたっていうことと、再構築していく難しさとっていうプロセスを経て、「だからこそ、ここに来たのか。なるほどね」みたいな。

Co-leadersホームページより

なんで離婚したのかっていったら、やっぱり意見の対立があるわけ。価値観の対立とか違いがあって、そこをうまく扱えなくて、バーンってなっちゃってた。その理由が、システムコーチングを学ぶ中でわかったっていうのは1つあるんだよね。

あとこのクラッシュした経験があるからこそ、人の難しい関係性の間に立つことが変な話おかげ様でできるっていう感じがあって。 そのヒリヒリしたところとか、もしかしたら別れがあるかもしれないみたいな関係性の間に立てるのは、別に壊れることが悪いわけじゃないっていうことを知ってるからなんだよね。

不思議なことに、離婚した時に付けてたパーソナルコーチってみんなね、システムコーチでもあったのね。だからシステムコーチングっていうのがあるっていうことは知っていて、でもしばらくそこには線を引いてたんだ。

自分は離婚を経験して、自分の関係性を破綻させちゃった人間だから、人様の関係性なんかに入れるはずがないっていうか、その資格がない人間だっていう風に思ってて。

「夫婦喧嘩は犬も食わない」とか言うじゃないですか。システムコーチングとかでそういう対立の局面の間に立つって、そのくらい誰もしたくないようなことをしてると思うんだよね。

―― もうちょっと聞いてもいいですか

しほ:え、だって怖いじゃん。なんかこう、そんなピリッとした空気より、ちょっとお茶らけて笑いを作ったり、埋めたりとかして、平和にいたいじゃない。っていうのが、なんか人間の本能的にあると思うんだけど。

―― うちも自分の両親がものすごい勢いで喧嘩した時は、もう見てみないふりしてた。

しほ:ね。聞こえないふりするのが自分の身の安全みたいなことを直感的に知ってるじゃない。 

だからね、普通は誰もしたがらないことをやってんだろうなって思う。

―― なんで、誰もしたがらないところに入っていくんですか。

しほ:そう、それを私は結構クライアントさんからも聞かれるわけ。 

まあそれで言うと、さっきの願いに通じる部分があってさ。

やっぱりほんとに強い感情っていうのは、家族との間だからこそ出てくるもので。でも、だからこそそれだけ強い願いがそこにある。パートナーシップとか家族とかっていうのは、ほんとにこうヒリヒリするんだけど、願いの塊がそこにあるよねって私は思っていて。

そして、2人ではどうにもならなくなった対話の間に入ってくれる人がいることの可能性っていうのも感じていて。自分も再婚するときにね、システムコーチをずっと受けていたっていう経験があるんだけど。本当の根っこの話ができるっていうことが、システムとして立ち上がっていく時の助走期間としてあると、その後がほんとに楽! 

その後はシステムコーチがいなくても、自分たちが本音の対話ができる夫婦になるし、組織になるし、「エコ」なんだよね。なんか忖度をしたりさ、「こう言ったらこうかな、どうしようかな、言わないでおこうかな」とかしないで、全部言っても全部受け止められるっていう関係性の中で生きるって超ラク!っていう感覚があるのね。

なんかもう、そうじゃないところにエネルギーを割いて生きるのって、結構しんどいなっていう。

これだけ小さな声を聞いてきたけど、それが結果良かったなって、そういうのを聞いてくる人生でよかったなって思ってるから。

だからこのシステムコーチングっていう仕事をするということは、私にとっては、「今ここに自分がいる理由」みたいな感じと繋がっている。

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次回のゲストは、組織内チームコーチ(社内コーチ)として活躍するあらちゃんこと三橋新さんです。本業と並行して、朝・昼・夕と1日3回のセッションを数年続けていたことがあるほど、実践に対して徹底的なコミットをしてきたあらちゃん。そんな彼の、コーチング魂を紐解いていきます。

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