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WorldWorkers 20.11.06

システムコーチング®のビジネスへの展開と進化/ORSCC齊藤 香織・戸村 玲子(MSD株式会社)

MSD株式会社 人事部門 ORSCC齊藤 香織・戸村 玲子

私たちはアメリカの製薬会社Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A. (https://www.msd.com/)の日本法人MSD株式会社の人事部門の同僚です。システムコーチング®のビジネスへの展開と進化について、お話したいと思います。

本格導入の前

戸村:私は、人財育成の仕事を担当しています。私自身、過去の経験で、組織改革で失敗した経験もあり、どうしてだろう?という問いを持ち、答えを探し続けていました。そのような中、あるご縁で、システムコーチングに出会い、私が探していたものは「まさにこれだ!」と言う事で資格を取得しました。そして部内でもいくつかシステムコーチングのセッションを行ない、同僚である齊藤さんに興味を持っていただけてから一挙に弾みが付きました。

齊藤:戸村さんからシステムコーチングを紹介されたとき、過去の会社で経験したセッションがシステムコーチングであったのだと思いました。まずは自部門で複数回実施してみて、チームへのインパクトを見てこれは素晴らしいツールだなと思いました。私も基礎、応用コースだけでは物足らず、資格取得まで進むことにしました。日々の学習だけではなく、実践を積むことで、このシステムコーチングの大きな可能性を実感していきました。

会社で起きた大きな変革:アジャイルトランスフォメーション

齊藤:そのような中、2019年後半より、社内でアジャイルへの大きな組織変革が本格的に始まることになりました。アジャイルでの重要なポイントは、異なる専門性、バックグラウンドを持つメンバーが複合チームを作って、そこでお互い協力し合いながらチーム目標を達成していくフラットかつ自主性が重んじられる組織であり、関係性の構築が重要な成功ファクターとなっています。システムコーチングは、アジャイル組織に有用ではないか、そう思った私はシステムコーチングとアジャイル組織の親和性の記事を見つけ、改めて、この変革でのシステムコーチングの必要性を確信し、経営陣に働きかけることにしました。まずは、手始めに、システムコーチングとアジャイルについて書いている論文を何人もの役員に送りました。経営陣にとっては初めて聞く手法で最初は怪訝そうにされましたが、パッションをもって論理的に説明することで最初の扉が開きました!(戸村:あの時の齊藤さんの売り込みぶりとその情熱はすごかったです…笑)

戸村:アジャイルの組織変革では、氷山の上(目に見える部分20%)だけでなく、氷山の下の部分(80%)の重要性を何度も何度もメッセージとして伝えました(図1)。これは、まさにシステムコーチングが扱っているところで、これをみて、「ああ、私はこの日のためにシステムコーチングの資格を取得したのだわ」と思うくらい、「待ってました!!」と思いました(笑)。

図1 氷山モデル

システムコーチング®の本格導入、そしてその矢先…

齊藤:私が働きかけた役員からOKをもらい、まず第一弾として、チャプターリードと呼ばれるピープルマネージャーにTeam buildingとLeading People Developmentをテーマにシステムコーチングを行ないました。

戸村:みなさん、自分の気持ちを話したり、深い所での対話が行われ、本当にいいセッションでしたよね。感謝の椅子(*普段なかなか伝えられない感謝の気持ちを、椅子に座って伝えるワーク)のところでは私も思わずウルっと…ですので、よおし、別の部門にも展開しよう!と思った矢先に、COVID-19が起きたのでしたね。

齊藤:このコロナ禍では、当初予定していたF2Fで実施ができなくなり、バーチャル環境での効果的なシステムコーチング実践のため、オンラインの投票ツールやWebExツールをどのように活用するかを試行錯誤したことにより、コーチ側の知見が高まっただけではなく、参加者も、F2Fでしか関係性が構築できないという思い込みを払しょくできることが出来ました。しっかりと体系だった対話を持つ仕組みさえあれば、バーチャルでも十分にお互いの理解が深まることを学ぶことができ、結果としてはこれからのコロナ禍でのF2Fが難しい環境の中でも、前向きに関係性向上に取り組んでもらえる姿勢とマインドが醸成できたと思います。私はバーチャルに抵抗があり、コロナ禍になって、こうしてバーチャルでの実施が余儀なくされなければ、F2Fでの実施だけでシステムコーチングをやっていこうと考えていたので、コーチとしての幅がここでぐっと広がったと感じました。

戸村:まさに我々もエッジを越えましたね(笑)。今はすっかり、バーチャルでシステムコーチングをやるのがデフォルトになりました。そして、やってみると、バーチャルであることで、逆に話している声に集中出来たり、 Jamboardを使って言語化する機会が出来たり、色々な気づきもあって、いかに良い場を作るかに日々燃えています。

今後について

齊藤:システムコーチングの効果は評判を呼び、全社で色々な部門で実施されています。営業組織(部長職)などでセッションを行うことで、ORSC®が関係性の質の向上とチームでの行動変容の促進のための一つのツールとして認知され始めていると思います。今後は、より現場に近いレベルや、部門/チャプターレベルを超えてプロジェクトチーム単位(例:スクワッド)での実施など、様々な角度からやっていきたいですね。戸村さんと二人三脚であれば、ドンドン前進していけそうな気がしています。

戸村:私自身、自社で本格的にやることに少しエッジ(抵抗)がありました。しかし、アジャイル変革を足がかかりに社内で大規模に展開することで、システムコーチングの意義やニーズを実感しています。特に、このCOVID-19下で、コミュニケーションが減っている中では、このような対話の場の重要性をひしひしと感じています。また、自身で言語化することによって、自分の考えている・感じていることが少しずつ明確になり、まさに会社で目指す自律した人材の育成にも強力なツールだと感じています。今後も、私のライフワークである、人財育成・組織開発を、システムコーチングを通じて実現していきたいと思います。

※MSD株式会社
https://www.msd.co.jp/index.xhtml

※ORSCプログラムについて
https://crrglobaljapan.com/

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