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WorldWorkers 22.02.21

有機野菜と有機農業を通じて、世界をサステナブルに/ORSCC白土詠胡 

株式会社いかす取締役/ORSCC 白土詠胡 

私は、“株式会社いかす“という有機野菜の生産販売・有機農業学校の運営を行う会社を経営しています。

「有機野菜の宅配と有機農業の学校運営を通じて、世界をサステナブルにする」ことを目標に、「つくる人」と「たべる人」”をつなぐ活動をしています。この目標の実現に向けて、社内外の組織づくり、ネットワーク作りにシステムコーチとしての智慧を活用しています。

生態系のつながりのように、人と人とのつながりを感じてほしい

私がORSC(システムコーチング)に出会ったきっかけは、友人の一言でした。彼の畑を見学していた時に、

「畑に無駄なものはないんだよね。虫も作物も全部役割があって循環しているんだよ」

その言葉を聞いたとき、「畑は組織と同じなんじゃないか。組織に起こることはすべて必要なこと。そして、関係する全ての人は必要な人たちなんだ」と確信したのです。

当時、私は人事関係の仕事をしており、個人の一部分だけを見て評価したり、優劣をつけたりするような行為に強い違和感を持っていました。彼の一言に触れたことで、「全ての組織が畑のように、あらゆる存在を認め、有機的につながっていたらどんなに素敵だろう」と強く思うようになりました。

その後、私がイメージする畑の生態系のような有機的なつながり(関係性)を扱うアプローチとしてORSCに辿り着きます。ORSCC*となってからは組織やカップルへのセッションを中心に活動を行い、苦労も多くありましたが、充実した素晴らしい経験を数多くさせていただきました。中でも、セッション冒頭で離婚を口にするぐらい険悪なご夫婦が、関係性の神話のワークの後にびっくりするほど仲睦まじくなるという奇跡は何度見ても心が温まり、より多くのシステムに関わりたいと強く願うようになりました。

ORSCC*
(Organization & Relationship Systems Certified Coach)

有機農業の世界へ

2020年4月、そんな私に転機が訪れます。当時、私は自分の会社を設立する準備を進めており、コーチとして多くのシステムに関わりたいという未来への夢が溢れ、本当に忙しい日々を過ごしていました。

そんな時、夫が経営する会社(株式会社いかす)が経営危機に陥ったのです。株式会社いかすは、夫と私がシステムコーチングを学ぶきっかけとなった前述の友人が仲間と立ち上げた会社です。有機野菜の生産販売や有機農業を学ぶ学校、レストラン事業を中心に順調に経営を続けていましたが、コロナショックを受け稼ぎ頭であったレストランを急きょ閉鎖することになったのです。

会社は、文字通り、抜本的な経営再編をする必要に迫られました。社長である夫や仲間が昼夜を問わず社員と対話し、奔走する姿をただただ見守る中で、自分の内側で一つの思いが沸き上がってきました。

「この会社を守りたい」

いかすチームの皆さん

単に会社を残したかったのではありません。当時から、いかすには多くの仲間が集まり、「地球にも人にも優しい農業を広げる!」という夢が溢れていました。安心安全な野菜を食卓に届けたいと、雨の日も風の日も畑に向き合い、作物に声をかけ、仲間と助け合う。そんな思いのある人達が集まっているキラキラした場所を、どうにか守りたかったのです。

2020年9月、気がつけば私は株式会社いかすの取締役に就任していました。

「畑作業もできない、有機農業のこともよくわからない、私に何ができるだろう。社長でもある夫との関係もめちゃくちゃになるかもしれない…」。

そんな葛藤と不安に潰れそうになりながら、「この場所を守る」という思いだけで、飛び込んだ有機農業の世界。スタートしてみたら、毎日がジェットコースターのようで、嬉しいことも大変なことも盛りだくさん。しかし、不思議と落ち込むことはありませんでした。自然に寄り添い、太陽を浴び、土に触れ、信頼できる仲間と居ると、「大抵のことは大丈夫!」だと思えます。また、迷った時はいつもORSCの智慧が自分を支えてくれているように思います。

ORSCの智慧を組織作りに活用

結果的に、私はシステムコーチとして活動するための会社は設立しませんでした。しかし、その智慧は当社の経営のみならず、チームビルディングや仲間との対話にもフル活用しています。有機農業の世界は、多様な年齢層はもちろん、様々なバックグラウンドの方がいらっしゃいます。経験の違いから誤解や衝突が起こる事もありますし、行政や地主さんとのやり取りも様々なランクがありかなり特殊です。例えば、コロナ下においての作業中のマスク着用や食事のルールなど、野外での畑作業ということもあり、様々な意見があがります。

時には険悪な雰囲気になることもあります。そんな時は私は、以下のようなことを大切に人と出来事に向き合うようにしています。

・「誰もが正しい。ただし、全体からすると一部だけ正しい」のスタンスに立つ。トラブルは個人ではなく、それを引き起こすのはシステムだとを捉える
・表に出る声だけでなく、声なき声(ディープデモクラシー)にも耳を傾け、大切にする
・対話や会議の中では、常に「不満の背後にある夢」に意識を向ける
・会社や関係性を生命体として扱う

以前は、「コーチ」と「素の自分」がいて、上記のことをON/OFFで使い分けていたところがありましたが、今は自然と自分の指針になっていると感じます。

「有機野菜の宅配と有機農業の学校運営を通じて、世界をサステナブルにする」

人は自然のシステムの一部です。

地球を汚せば、植物にも影響があり、その植物をいただく動物はもちろん、人にも影響が及びます。地球にしたことは巡り巡って人に還ってきます。この循環の中にいることを自覚できれば、多くの人の選択が変わってくるのではないでしょうか。買い物は未来への選択。「どんな野菜を購入するか?」は「どんな未来を求めているか?」に繋がるのです。

目標は、有機野菜の宅配と有機農業の学校運営を通じて、世界をサステナブルにすること。ORSCで学んだ智慧は、こういった私たちの目標の基盤となる組織づくりや関係各所とのリレーションシップ構築に不可欠なものです。今後も社内外のシステムは勿論、行政や地主の方、パートナー企業との関係性をよりよいものとするべく、有機農業の未来のためにこの学びを活かしていきたいと思います。

※株式会社いかす
https://www.icas.jp.net/about/

※システムコーチングについて
https://crrglobaljapan.com/coaching/

※ORSCプログラム無料説明会
https://crrglobaljapan.com/courseschedule/?id=bloc01

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